【症例】慢性口内炎の猫
症例提供:群馬県内 動物病院(獣医師)
糖尿病および慢性腎臓病を併発しており難治性の慢性口内炎の症例に対し、糖鎖製剤(TPG-1)の2倍量投与を行いステロイドの減量が認められた症例
糖鎖製剤(TPG-1)使用概要
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投与量 |
投与期間 |
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2倍量 |
約90日〜(継続中) |
※犬猫用フアイア製品として
症例基本情報
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品種 |
猫 |
| 年齢/性別 | 16歳/避妊雌 |
| 初診日 | 2026年1月 |
| 主訴 | 口腔内の疼痛による食欲不振、および著しい削痩(体重1.9kg BCS 1/5) |
| 既往歴/背景 | 以前から慢性口内炎に苦しみ、他院にてステロイドの継続投与を受けていた。また、糖尿病および慢性腎臓病(CKD)を併発しており、高齢であることからステロイド継続による体への負担が懸念されていた。 |
症例概要
【検査・診断】
血液検査にて慢性腎臓病(腎不全)が確認された。
血糖値が300mg/dL以上に上昇しており、ステロイド誘発性の糖尿病発症が強く疑われた。ステロイド誘発性ということもあり、インスリンでの治療は未実施。
FIVおよびFeLVは陰性。
慢性口内炎、ステロイド誘発性疑いの糖尿病、慢性腎臓病と診断をされている症例である。
【課題の特定】
本症例は口腔内の痛みを抑えるためにステロイドを使用していたが、糖尿病や慢性腎臓病の悪化を招くリスクが高くなり継続が困難な状態だった。全顎抜歯などの標準的・外科的治療に対しても同意を得ることが難しかったため、低侵襲かつステロイドを減量・休薬できる選択肢が求められていた。
治療経過・併用戦略
【標準治療(従来の治療)】
他院にて行われていたステロイドの継続投与を中止し、痛みが強い時のみ単発で投与する頓服管理へと切り替えた。
【独自の工夫】
2026年1月より、フアイア糖鎖TPG-1を2倍量にて給与開始した。薬の副作用や外科治療に拒絶感をお持ちだった飼い主様に対し、体の中を整える免疫療法としてご提案することでご納得いただき、治療を開始することができた。
【目標設定】
ステロイドの依存から離脱し副作用のリスクを回避するとともに、愛猫が自分から美味しくご飯を食べられる状態を取り戻すことを目指した。
臨床経過・データ推移
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経過時期 |
フアイア糖鎖TPG-1用量 |
体重 |
ステロイド用量 |
備考/状態 |
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Day0 |
2 |
1.9kg |
常用 |
著しい削瘦、口腔内の疼痛による食欲不振 |
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Day90ごろ |
2 |
2.4kg |
頓服投与 |
食欲増進、毛艶が劇的に改善、活力が戻る |
【変化の要約】
フアイア糖鎖TPG-1の導入後、痛みが再燃した際のみステロイド頓服へと移行でき、ステロイドの常用投与を必要としない状態まで安定した。
口腔内の痛みが和らいだことで食欲が回復した影響か、1.9kgまで落ちていた体重が2.4kgまで増加した。高齢猫における体重増加QOLの好転を示しており、被毛の艶も改善したことで、飼い主様からも「若返ったみたいだ」と大変喜ばれる結果となった。
考察
治療のポイント:糖尿病や慢性腎不全を抱える高齢猫においてステロイドの長期投与が非常に困難な状態であったが、フアイア糖鎖TPG-1の免疫調整作用が口腔内慢性炎症に影響を示したことが示唆される。
併用による相乗効果:フアイア糖鎖TPG-1を併用することで、ステロイドの頓服化(大幅な減薬・離脱)を実現できた。結果として、糖尿病や腎臓病の悪化リスクを最小限に抑えつつ、疼痛コントロールとQOLの向上を達成することができた。
結語
本症例は、基礎疾患によりステロイドが使えない、あるいは外科的治療を避けたいと望まれる難治性の口内炎において、フアイア糖鎖TPG-1が一つの選択肢となることが示唆される。
今後はどのような病態・原因の口内炎に作用があるのか、知見を深めていくことが期待される。