【症例】犬アトピー性皮膚炎
症例提供:上田良輔先生(動物メディカルセンター)
アトピー性皮膚炎の高齢犬に
フアイア抽出「糖鎖TPG-1」を与えた一例
治療法の無いアレルギー疾患への新たな選択肢
症例について
トイプードル/去勢オス/初診時1歳の症例です。
経過と結果
2016年 腹部の数箇所の表皮小環、顎の脱毛を主訴に受診され、抗生剤と抗ヒスタミン薬を処方しました。2018年 悪化して、脇腹の紅斑、大腿内側、胸部、前腕に脱毛および痂皮形成がありオクラシチニブ(アポキル錠)の内服を行いましたが改善せず、2019年 シクロスポリンに変更したところ、一時的に皮膚状態は改善しましたが内服により嘔吐するようになり投薬を中止しました。2020年1月からはロキベトマブの注射(サイトポイント)に変更し、はじめは症状の改善がみられましたが、徐々に効果が出なくなり同年5月に中止しました。以来、皮膚の状態にあわせてプレドニゾロンを頓服で使用していました。
そして2022年1月、プレドニゾロンを止め、フアイア糖鎖TPG-1を開始。開始後1週間で掻痒および紅斑の減少を認めました。その後、1週間ほどフアイア糖鎖TPG-1を切らしてしまった際に、痒みなどが再度出てきたのでフアイア糖鎖TPG-1を再開しました。現在は脱毛や掻痒の悪化時のみ、シャンプーおよび抗ヒスタミン薬投与にて維持しています。

写真は経過を示したものですが、フアイア糖鎖TPG-1開始直前にはさらにひどい状態で、2022年2月のフアイア糖鎖TPG-1開始6週間目の写真では皮膚状態の改善、そして発毛がみられます。
| 2016年 | 腹部の数カ所の表皮小環、顎の脱毛を主訴に受診 抗生剤と抗ヒスタミン薬を処方 |
| 2018年 | 脇腹の紅斑、大腿内側、胸部、前腕に脱毛および痂皮形成 オクラシチニブの内服 |
| 2019年 | シクロスポリン 一時的に皮膚状態は改善→内服により嘔吐し投薬中止 |
| 2020年1月 | ロキベトマブに変更 初期は症状が改善するも皮膚状態が悪化 |
| 2020年5月 | ロキベトマブ中止、プレドニゾロン頓服 |
| 2022年1月 | フアイア糖鎖TPG-1開始 (プレドニゾロンの併用無し) 投与後1週間で掻痒および紅斑の減少 状態の悪化時のみ、シャンプーおよび抗ヒスタミン薬投与 |
考察と感想
1週間で痒みが減ったことに驚きました。またフアイア糖鎖TPG-1を使い始めてからは、症状の出る時でも範囲が限局的になりました。飼い主様からも、「薬を飲まずに良い状態を保つことができている。飲ませて良かった。美味しそうに食べてくれるから続けやすいです」と言っていただきました。