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【症例】猫(雑種)のウイルス性慢性鼻炎に対するフアイア糖鎖TPG-1併用アプローチによる一例

症例提供:神奈川県内 動物病院(獣医師)

日和見的に悪化と改善を繰り返すウイルス性慢性鼻炎の既往を持つ猫に対し、標準治療にフアイア糖鎖TPG-1を併用したところ、1ヶ月間有害事象なく安全に給与を継続できた例 

症例基本情報


動物種/品種

猫 / 雑種
年齢/性別 9歳6ヶ月(2017年3月5日)/避妊済雌
体重

5.2 kg

初診日

2023年3月18日(Day0)

主訴 日和見的に悪化と改善を繰り返す慢性鼻炎
既往歴/背景 ウイルス性慢性鼻炎と診断。QOL維持・改善が課題

 

臨床所見および診断プロセス

    【検査所見・画像所見】

     臨床症状として日和見的な鼻炎症状の増悪と改善の反復が観察され、鼻汁拭い液(膿性鼻汁)を用いたPCR検査にてネコヘルペスウイルス1型と判定した。また胸部レントゲンにて肺炎所見は認められなかった。

    【除外診断および確定診断】

    臨床経過および薬剤反応性等の所見に基づき、日和見的に症状が変動する「ウイルス性慢性鼻炎」と確定診断を行った。

    治療的介入(併用戦略)

      【標準治療の内容】

      従来治療として、以下の投薬を実施。

      ・インターフェロン混合オフロキサシン点眼(鼻腔移行目的):BIDにて投与
      ・コンベニア注射:2週間ごとに2回接種
      ・プレドニゾロン頓服:1mg/kg/dayを1週間行い、その後0.5mg/kg/day1週間、0.5mg/kg eod 10回投与後休薬。

      【フアイア糖鎖TPG-1の給与】

      ■給与期間と給与量
      2026年8月15日(Day1242)より2倍量で給与開始

      ■投与を開始した臨床的理由
      宿主の免疫調節機能を高めることにより、日和見的な悪化を繰り返すウイルス性慢性鼻炎の臨床症状緩和および患者のQOL向上を図るため。

       経過と結果  

      【時系列サマリー】

      ■2023年3月18日(初診)(Day0)
      ウイルス性慢性鼻炎と診断。標準治療(ネコインターフェロン・オフロキサシン混合点眼液、セフォベシン注射液、プレドニゾロン頓服)による対症療法を開始。体重4.28kgであった。

      ■2026年8月15日(併用療法開始)(Day1242)
      免疫力向上による症状改善を目的として、フアイア糖鎖TPG-1の給与を開始。

      ■2026年9月15日(給与開始1ヶ月後)(Day1272)
      給与開始から1ヶ月経過時点において、臨床症状の変化は観察されていないものの、有害事象はなく引き続き給与を継続中。


      【検査数値推移表】
       

      DAY フアイア糖鎖TPG-1給与量
      (倍量)
      併用薬/備考
      初診時
      DAY0
      - ネコインターフェロン・オフロキサシン混合点眼液、セフォベシン注射液、プレドニゾロン頓服開始
      フアイア給与開始時
      DAY1242
      2 フアイア糖鎖TPG-1併用給与開始
      経過観察時
      DAY1272
      2 顕著な臨床症状の変化なし。給与受容性良好、併用継続中


      【有害事象の観察】

      フアイア糖鎖TPG-1の給与開始から、嘔吐・下痢等の消化器症状やその他の副作用・有害事象は観察されていない。

      考察

      【臨床的意義】

      猫のウイルス性慢性鼻炎は、ウイルス感染後の二次的細菌感染や局所粘膜免疫の低下に伴い、日和見的に症状の再燃と寛解を繰り返すこともある病態である。
      本症例では、抗生剤や消炎ステロイド等の標準的対症療法に加え、フアイア糖鎖TPG-1を併用給与した。
      フアイアが持つ免疫調節作用および粘膜免疫補強の可能性を期待して導入された本アプローチにおいて、消化器毒性や相互作用等の有害事象を生じることなく給与可能であることが確認された。

      【本報告の限界(Limitation)】

      単一の症例報告であることから得られた知見を一般的病態へ一般化することには限界が存在する。また評価期間が給与開始から1ヶ月間と短期であるため、中長期的な再発頻度の低減効果や持続的QOL改善効果の検証にはこれからの経過の継続的な確認が必要となる。
      また、ネコインターフェロン・オフロキサシン混合点眼液、セフォベシン注射液、プレドニゾロン頓服といった標準治療が併用されているため、フアイア単独の寄与度を厳密に分離・評価することは困難であることもあげられる。

      【結語】

      今後は給与期間を長期的に延長して臨床経過を追跡するとともに、症例数の集積および客観的臨床指標の蓄積を通じて、難治性気道感染症における補助療法としての有効性と臨床的意義を明確化することが期待される。

      本資料は動物医療関係者向けの学術的参考情報です。一般飼い主向け広告ではなく、特定の疾病に対する診断、治療、予防または効果を保証するものではありません。本品は動物用医薬品として承認されたものではありません。無断転載・転送・一般飼い主への配布を禁じます。